松竹初にして(今のところ)最後の怪獣映画。川上景司が66年に設立した日本特撮映画株式会社が特撮スタッフとして参加している。日本宇宙開発局の宇宙船は月から火星に向か途中で事故に遭う。乗組員は無事救出されるが、宇宙船の主動力となる原子炉のまわりに不思議な発光体が付着していた。資料として持ち帰られた発光体は、開発局で、巨大怪獣となってしまう。地球上のあらゆるエネルギーを吸収し、ギララは巨大化し続けていく……。
怪獣の描写よりも、アストロボートを中心とした宇宙でのシーンに力を注いで子供たちの好評を得た。当時は怪獣ブームの最中であり、各社が競作したが、主人公(『ミラーマン』のSGMキャップ)と女性の恋愛が主軸になっているあたりが松竹らしい特色と言える。主題歌は倍賞千恵子。若々しい藤岡弘も観ることが出来る。なお、“ギララ”という愛くるしい名前は公募で決められた。
1967年製作/88分/日本
原題:The X from Outer Space
配給:松竹
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