早川家の長男・律(りつ)(高杉真宙)(18)は母・恭子(富田靖子)(46)、弟の調(しらべ)(前田旺志郎)(14)、妹の奏(かなで)(田附未衣愛)(13)と穏やかで暖かな日々を送っていた。ところが、母の恭子が長期入院することになり事態は急変する。母・恭子の病名は“癌”、ひとり真実を告げられた長男の律は衝撃を受ける。先の見えない不安の中、母・恭子だけは何事もなかったかのようにいつもの笑顔を律に向けてくる。「お母さん、治してみせるから。だから心配いらないよ。」笑顔でそう言う母・恭子の言葉とは裏腹に、重い足取りで家に戻る律。そこには何も知らない弟妹が、夕飯のために注文したピザを前に大はしゃぎしていた。律は、居たたまれなくなり、台所へ引きこもると、母の絵入りレシピノートを見つける。それを見ながら律は思い出す。どんな時も、母の恭子は笑顔でご飯を作ってくれていたことを。そんな母のお陰で自分たちもいつも笑顔でいられたことを。と、弟たちがせっかくのピザをひっくり返してしまい食べられなくなってしまう。「夕飯、どうすんだよ」と嘆く弟に律は決意して言う。「兄ちゃんが作るよ」この日から
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